加工歪みへの対応

やっとお盆休みが終わりました。疲れました。

旋盤やマシニングなど機械加工で金属部品を製作すると、よくあるのが加工歪みです。原因もいろいろありますし、対処方法もさまざまです。

一番多い対処方法が、少し取り代を残して加工した後、旋盤や研磨機で仕上げるパターンでしょうか?最後に仕上げるのですから確実です。でも工程も増えるし、場合によっては、治具も作らないといけないので、手間がかかります。

めんどくさがりな私は、工程が増えるのを嫌います。なので、可能な時は、材料に焼きなまし、焼きならしをして、そのまま仕上げます。

フランジ部分を大きく削り込んで、加工歪みが発生しやすい形状の写真です。
フランジ部分を削ったときに旋盤で仕上げた部分が歪みます

上の写真はフランジ部分を大きく削ったため、旋盤で仕上げた部分が歪んでしまった部品です。受注時に見過ごしてしまいました。作り直さないといけないのですが、4個×2セット=8個もあったので、「後から仕上げるのは面倒!」ってことで、材料を焼きならしして前回同様一発仕上げでやってみました。

・・・でも心配なので、最初は1個だけやってみました。

・・・結果はOKでした。安心して残りも製作しました。

ものによりますが、材料を焼きなましや焼きならしすることで加工歪みを抑えることができます。後から仕上げる場合と比べて、安く作ることができます(今回は再製作なので会社的には赤字・・・)。

ただ、

  • 焼きなまし、焼きならしで対応できるかどうかは勘と経験による判断
  • 焼きなまし、焼きならしの処理に日数を取られるので、短納期に対応できない

という悩ましい問題もあります。

そして、まずは、見積もり時点で私が「これ確実に歪む!」って気付くようにならないとダメですね・・・。

台形2条ねじの製作

今週は台形2条ねじの製作がありました。

外径がΦ14でピッチ3、リード6の台形2条の「おねじ」と「めねじ」です。2条ねじを含む多条ねじを弊社で加工する際に問題となるのが、長さと径です。今回は長さは問題なかったのですが、径が小さくてめねじを加工する工具がありませんでした。

台形2条ねじの下穴がΦ11.5くらいですが、最小加工径がこれ以下で、ピッチ3の台形ねじを加工できる工具を、弊社にある各社工具メーカーのカタログからは見つけられなかったので、めねじの刃物はグラインダーで成型して対応しました。今回は刃物成型のご紹介です。

まず、おねじは、市販のピッチ3用の台形ねじチップの背中を削ります。

背中を削った台形2条おねじ製作ようのチップの画像です。
背中を削った台形2条おねじ製作用のチップ

当たり前ですが、ピッチ3の台形ねじチップはピッチ3リード3の台形ねじを加工するように作られているので、リード6の台形ねじを加工しようとすると、チップの背中が当たって、加工できません。なので、背中を削って当たらないようにします。ただ、削り過ぎると折れやすくなってしまいますので、ギリギリ当たらないように削ることが重要です。

次はめねじですが、おねじと違って、台形の形状部分も成型しないといけないので、1工程増やします。

まず、台形の形状部分の型を作ります。今回はワイヤーカットで製作しました。

深さを3パターン用意した台形ねじの型の画像です。
台形ねじの型。深さを3パターン用意しました。

一番左が、台形ねじピッチ3の規格通りの型です。その他に深さを0.25ずつ深くした肩を2パターン用意しました。この型を使って、下の画像のような溝入れバイトから、めねじ製作用の刃物を成型します。

成型前の溝入れバイトの画像です。
成型前の溝入れバイト

台形部分を成型した後、おねじと同じように背中を削ったら、完成です。申し訳ありませんが、諸事情により、めねじ製作用の刃物の画像がありません。

あとで工具屋さんに聞いたら、特殊ねじのタップを1個から製作してくれるところがあるとか、ないとか・・・。
多条ねじの問い合わせは、時々あるので、今後タップの情報も少し集めようと思っています。

Φ14超硬ドリル購入

先週「ストレートシャンクドリル」の投稿で、弊社はハイスのドリルばかりで、あまり超硬のドリルは持っていないことを書きましたが、今週、事情により焼入れ後の製品にドリルで穴をあける必要にせまられ、超硬ドリルを購入することになってしまいました。

工具屋さんに「HRC40~45でもあけられるΦ14ドリル1本ください~。」って抽象的な内容で注文したところ、持ってきていただいたのが、こちらのドリルです。

今回購入したΦ14の超硬ドリルの画像です。
Φ14の超硬ドリル

不二越(NACHI)のAquaREVO AQRVDR1400です。ハイスと比べると重いです。値段は、ハイスの4倍くらいです・・・。

焼入れ後に旋盤で外径や内径を仕上げることは、しばしばありますが、ドリルは経験があまりありません。ですが、硬度もそれほどでもなく、ドリルの先端の中心部に負荷はかからない形状だったので、まあやれるでしょう?という感じで、ベトナム人にやってもらうことにしました。

ベトナム人が「スピードハ、ドレクライ、デッカ?」って聞くので、「チョット、オソク」といい加減なアドバイスをしましたが、無事加工も終わって出荷しました。

あとから、加工条件について、ベトナム人に聞きました。

私「カイテンスウ ハ?」
ベトナム人「ナンデッカ?」
手をグルグルしながら私「S(回転数)ダヨ、S」
ベトナム人「オー!スピードデッカ。1000デス。デモF(送り)ハ、0.05デス」
私「ヘー。モンダイ ナカッタ?」
ベトナム人「ダイジョウブ デス」

「デモ」ってどういうことだ?と思いながら、この投稿を書くために、不二越のホームページを見てみると、基準切削条件が載っていて、ドリルサイズがズバリのものはなかったのですが、回転数はちょっと早いかな?送りはちょっと遅いかな?といった感じでした。

でも、まあ、無事に終わってよかったです。

生爪を成型しています

2018年11月に導入したDMG森精機のNLX2500/700はチャックに北川鉄工所のQB310を採用しています。詳しい使い方はまた機会がありましたら説明しようかと思っていますが、これまでのセレーションを合わせてボルトで締めるタイプのチャックと比較して爪の着脱がかなり早くなります。

当然、他のNC旋盤で使っていた爪をNLX2500/700では使えないため、機械の導入と一緒に生爪も70Set購入しまして、ちょっとずつ成型しています。こちらが生爪成型前の写真です。

NC旋盤の生爪成型前

何も見えませんが、こちらが加工中の写真です。断続加工になるので、加工条件は上げられません。

NC旋盤の生爪成型中

できあがりがこちらです。写真はΦ55のサイズのワークを掴むのに使います。深さ5mmで段差をつけていますので、フランジ等ツバ部分を掴むのに便利です。

NC旋盤の成型仕上がり後

弊社は単品・少量多品種の加工品のみ取り扱っており、リピート品も少ないため、Φ4~Φ300までのあらゆるサイズのワークを掴めるようにする必要があり、爪の種類も自然と増えます。しかも、今回採用したQB310は、交換は早いですが、セレーションが無いので、多少ワークのサイズがズレていても、セレーションずらして掴んじゃう!ってことはできません。なので、これまでよりも爪がたくさん必要になりそうです。

成型した爪です。まだまだ増やす必要があります。

購入して約4か月、ようやくΦ100まではどんなワークでも掴めるくらいに爪も増えてきましたが、径が大きくなると加工時間も長くなりますし、Φ200以上になると、ご依頼いただく仕事も少ないため、成型がめんどくさくなるという問題が発生します。ですが、いざという時に作っていないと納期に間に合わなくなったりするので、ちょっとずつ、頑張ろうと思います。

ワイヤーカット納入しました

突然の報告ですが、本日ワイヤーカットが納入しました。
機種は、(株)ソディック社製のSL600Qです。
アップできる写真が準備できていませんので、詳細はこちらをどうぞ。後日ちゃんとアップするつもりです(汗)
現在、メーカーの方が精度出しの調整中です。
早ければ、明日夕方ごろから、使い方を教えていただきます。
みんな忙しくしてるのに、誰が教えてもらうんでしょう???
・・・明日の夕方までに雑用を片付けねば(泣)

失敗につづく失敗、そして・・・。

今日の夕方。本日の加工も、そろそろ終わりにして、あとは見積もりとか資料作成しようかなという時間帯。
たいした加工でもないのに、失敗につづく失敗・・・。
「ここで、あきらめてはいけない。なんとか終わらせる!」
強い気持ちで、再製作すること3回。
「・・・やったー!なんとかできたぞ~。」
やりきった感たっぷりに事務所に向かう途中、図面を見ると・・・、
「個数、違っとるがや!」
心折れました。風邪のせいにして、本日の加工終了。残り1個は、また明日・・・。

内面研削盤 始動!

ホームページのメニューからBLOGを消そうかどうか迷うこと数ヶ月・・・。
しばらくネタにできそうなことがあったので、もうちょっと頑張ることにしました・・・。
数年前、取引先の紹介で、ある方から円筒研削盤と内面研削盤を譲っていただきました。
円筒研削盤に関しましては、以前から社内にあったので、
機械が新しくなっただけのことなので、すぐに稼動し始めました。
しかし、内面研削盤に関しては、社内に使える人間がいなかったので、
もらってきたものの、結線すらしてない状態で放置されてきました。
で、なぜこのタイミングなのか、自分でもよく分かりませんが、
「何とか動かしたい!」とメーカーに問い合わせて、動く状態まで漕ぎ着けました。
その内面研削盤がこちらです!

・・・シブい。シブすぎます^^
科学計器研究所のGIS-200SHです。
まあ、製造されたのが、1977年ですから。
もう、作ってない部品もあるそうですが、今回は、調達可能な部品の交換だけで済みました^^
というわけで、しばらくの間、私、内面研削盤を使いこなせるよう、奮闘することになり、
ブログのネタにも困らないのではないか、そう思っている次第です。